「ふくらはぎが第二の心臓」などという表現を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか?
でも、普通の人にとっては、「え?なんで?」と思うのではないでしょうか?ふくらはぎは脚だし・・心臓は上半身にあるし・・何が関係しているんだろう?と、思いませんか?
今回は、こうした疑問に対して少しだけお答えします。
この話は非常に大切なので、シリーズ化して何度もお伝えしようとは思いますが、今回は基本をおさえていきたいと思います。
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■現代の生活習慣にとって特に重要なふくらはぎ!
例えば100年前の生活習慣と比べると、私たちは基本的に座っている時間が非常に長くなりました。
もちろんデスクワークをしている人にとっては避けようのないことですが、実は小学校から授業を受ける際には座っているので、一日のうちの多くの時間を座って過ごしていると言っても過言ではありません。
これによって、血液の流れに滞りが生まれやすくなります。そして、そうなるとポンプの役割をしている心臓が、血液循環を促進するために普段よりもたくさん働きますが、こうした状況が長く続くと、慢性的に心臓に負担がかかることになってしまいます。
例えば、エコノミー症候群という言葉を聞いたことがあると思いますが、この問題はこういったところにもあります。
私自身、仕事がてら相当フライトには乗ってきましたが・・・たくさん乗っていると、救命措置のようなことが行われる状況に何度か遭遇することもあります。
飛行機の中で高齢の方が転倒して動けなくなってしまったり、低血糖で意識を失ったり、と気圧の変化なども激しい状況下において、予測しない健康被害を目の当たりにすることはありますが、エコノミー症候群から隣の席に座っていた方が死亡したこともありました。
このように、エコノミー症候群は、血流が悪くなり心臓に負担がかかりすぎれば予期せぬ健康被害を引き起こす危険性があります。
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■ふくらはぎの収縮も第二のポンプに!
ふくらはぎが第二の心臓と形容される理由は、ふくらはぎの収縮が、下半身の血液を心臓まで押し戻す流れを作ってくれることにあります。
この仕組みは、体の動きが制限されている時に特に役立ちます。
歩いたりすることができない時こそ、ふくらはぎのポンプの活用が大切になります。
そのためには、ふくらはぎの筋肉と柔軟性の両方を維持しておくことが大切だと考えられています。ふくらはぎの筋肉を収縮すると、基本的には底屈と呼ばれる足首の動きを伴うことになりがちです。
例えば歩いたり、普通に運動をしていると底屈は自然と行われますが、座った状態が続くとこの動きが少なくなります。
その場合は、底屈運動を意識的に繰り返していくと、ふくらはぎのポンプが使われて、太ももからお腹の方に血液が流れる動きを作るのに役立つ可能性があります。
長期的に、ふくらはぎのトレーニングを行った場合は、血圧の低下(特に上:収縮期血圧)が見られたとの報告もあります。
■運動をする際に気を付けること
運動は血液循環の改善に良い効果があるという報告がほとんどです。
今回の話においては、ふくらはぎの筋力トレーニングが血液循環を改善し、心臓への負担を低下させる可能性が示唆されています。
しかしながら、気を付けるべきこともあります。
それは、もし血液が完全に詰まっている場所があれば、突然のふくらはぎの収縮がダメージを与える可能性があるということです。
これを避けるためにも、ウォーキングなどを普段から心がけておき、最低限のふくらはぎの健康を維持しておくことが大切です。
また、マッサージなどをして柔らかくしておくことも有効だという説もあります。
こうしたふくらはぎのケアをしっかりしたうえで、上述した底屈の運動を意識的に行うと良いでしょう。
座る時間が長くなってしまった時などは、立ち上がって歩くことがベストです。
しかし、常にそうしたことができる状況ではないと思うので、その時は底屈運動を何度か行うことをおすすめします。
最後に、
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文責:Dr Hanatsu Nagano